世界が終わるとき、そこに愛はありますか
ツラかった。


面と向かって言われると、苦しかった。


母親にとってあたしは〝いらない子〟なのは嫌というほど分かってたつもりだった。


でも、いざ言葉にして言われると心に深く傷がついたんだ。


〝産みたくなかった〟 


〝産みたいと思ったことはない〟


だったらあたしの存在価値って何?


あたしは何のために生きてるの?


こんな人生なんの期待も希望もない。


死んでいいじゃん。


衝動的にそう思い、あたしは風呂場で手首を切った。


何度も何度も、血が止まらなくなるまで切った。


深く、深く…。


死ぬつもりだった。


でも死ねなかった。


あたしの異変に気づいたお姉ちゃんが応急処置をし、あたしの命をこの世に繋ぎ止めたんだ。
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