世界が終わるとき、そこに愛はありますか
自分への失望や苛立ち。


情けなさ、後悔、虚無感。


悲しみや苦しさ。


ありとあらゆる負の感情が重くあたしに押し寄せる。


「…何があったかは知ってる。浅香が深景に写真を渡した時、俺もその場にいたんだ。深景が怒ってたのも知ってるし、今日、雪花ちゃんが帰ってきたら問い詰める予定だってことも知ってた。だから、話さなくても大丈夫だよ」


トン…トン…と心地好いリズムで背中を叩いてくれる。


そのリズムに合わせて呼吸をすると、過呼吸気味だった呼吸が整ってきた。


10分…15分…そうしてもらっていただろうか。


やっと涙は止まり、呼吸も落ち着いてきた。


「…あたし…自分のことが嫌い」


「……そっか」


自分勝手で、お子様で、迷惑かけてばかり。


あたしは本当に情けない奴だ。


「…昔、たまに思ってたの。あたしは何のために生きてるんだろうって。深景さんに出逢ってからはそう思わなくなったけど…っ。今日は…っっ」
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