世界が終わるとき、そこに愛はありますか
出逢い
「…あの」
梅雨入りしてジットリした暑さの残る夜の街。
きらびやかなネオン街。
あたしには到底似合わないその街は真夜中でも騒がしい。
ハデな髪色をしたキャッチ、喧嘩を始める酔っ払い、オヤジと腕を組んでキャッキャと店に入るキャバ嬢。
高級スーツに身を包み、女に鼻の下を伸ばしてる中年オヤジ。
仕事上の付き合いなのか、場違いな安っぽい格好で猫背ぎみに歩くサラリーマンには親近感を覚える。
皆、自分のことしか考えていないこの街は嫌いだ。
姉はこんな世界で何年間も働いていたんだ。
「…あの、すみません」
〝Snow Sky〟
生前姉が勤めていた店の前でキャッチをしているボーイに声をかけるが、明らかに未成年なあたしには見向きもしてくれない。
梅雨入りしてジットリした暑さの残る夜の街。
きらびやかなネオン街。
あたしには到底似合わないその街は真夜中でも騒がしい。
ハデな髪色をしたキャッチ、喧嘩を始める酔っ払い、オヤジと腕を組んでキャッキャと店に入るキャバ嬢。
高級スーツに身を包み、女に鼻の下を伸ばしてる中年オヤジ。
仕事上の付き合いなのか、場違いな安っぽい格好で猫背ぎみに歩くサラリーマンには親近感を覚える。
皆、自分のことしか考えていないこの街は嫌いだ。
姉はこんな世界で何年間も働いていたんだ。
「…あの、すみません」
〝Snow Sky〟
生前姉が勤めていた店の前でキャッチをしているボーイに声をかけるが、明らかに未成年なあたしには見向きもしてくれない。