世界が終わるとき、そこに愛はありますか
涼はあたしの頼みの綱だ。


裏切り行為だろうと関係ない。


この手で犯人を捕まえて─


─殺す


お姉ちゃんを殺した犯人は、今もどこかでのうのうと生きている。


裁かれることもなく、人生を謳歌している。


お姉ちゃんの人生はたった20年で終わったのに。


アイツらの人生は今でも続いている。


そんなの、許せるはずがない。


『雪花ちゃん。このことは黙っててあげるから、今すぐ手を引きな。もう関わらない方がいい』


……涼も深景さんみたいなことを言うんだ。


「お姉ちゃんと唯さんはなんで揉めてたの?教えてよ」


『雪花ちゃん。俺の話─』


「説教なんていらない。教えてよ!なんで揉めてたの?ストーカーって誰?ホントにそんな人いたの?ねぇ、涼、教えてよっ」


冷静になれと本能が叫んでいる。


でも、自分が制御できなかった。
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