世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「唯さんからストーカーの存在を聞かされて、深景さんにその事を聞いた。

深景さんは何も知らないって答えた。

そのあと、情報源が唯さんだと分かった途端、態度が急変した。

他にも、シロクロはっきりしない不確かな状況だって話をしていたのに、急に唯さんはシロだって断言した。

どう考えたっておかしいでしょ。

どう考えたって唯さんに何かあるじゃん。

それに、唯さんはお姉ちゃんと揉めてた。

けど、あたしにはそんな素振りを見せずに仲良しアピールをしていた。

涼が疑ってる浅香さんと付き合ってて、確かな繋りがある。

こんなのもう答は出てるじゃん」


『落ち着けって!

そんなテキトーな推測、今すぐ忘れろ。

ストーカーの件だって、たまたま深景が知らなかっただけじゃないのか?

そのあと深景が焦ったのは、唯ちゃんへ疑いが向いたから。

犯してもない罪を押しつけられそうになってるから。

だから疑いを晴らそうとしただけじゃないのか?

唯ちゃんは殺人なんてしない。

それは俺も深景も分かる。

ちょっと疑わしいだけで犯人だって決めつけるのは本当に良くないよ。

そのときだけの感情で冤罪を生むなんて許されることじゃない。

頼むから冷静になれよ…』
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