世界が終わるとき、そこに愛はありますか
なぜだかわからない。


だけど、強く彼に惹かれる。


1度も感じたことのないような圧倒的なオーラ。


世界を貫き、すべてを見透かす瞳。


男の動作すべてに目が奪われている。


「まさかお前が歓迎してくれるとは」


キュッと口角を上げて笑うが、その目は笑っておらず、どう猛な大蛇を思わせる。


「これを歓迎と受けとるなんて楽観的で羨ましいわね」


女性は物怖じせずに言い放ち、店内へ男を招く素振りを見せる。


「社長さんこそ、そんな状況で俺に皮肉が言えるとは、楽観的で羨ましいねぇ」


男は店に入るつもりはないようだ。


「莉愛も華も去ったSnow Sky にあと2日で5000万払えんのか?払えなかったら分かってんんだろーな」


……莉愛…?


「莉愛が姿を消したのは随分前のことよ。もうあの子とうちは関係ない。あの子がいなくてもうちは成り立ってる」
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