世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「ボクたちから逃げるなんて許さない」


またあの生活に連れ戻される─。


「さぁ、帰ろう、雪花。ご馳走が待ってるよ」 
 

叔父の手があたしの肩に触れる。


「いやっ!!触らないで!!」


その手を振り払い、人通りの多い道へ逃げようと動く。


でも─。


「動くな。死にたいの?」


背後から首もとにナイフを当てられ、身動きが取れなくなってしまった。


心臓がドクドクと暴れまわっている。


「この辺りは防犯カメラがない。人通りも少ない。雪花を殺すにはもってこいの場所ってわけだ」


耳元で囁かれ、ドブ臭い吐息が顔にかかる。


気持ち悪い…っ。
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