世界が終わるとき、そこに愛はありますか
深景さんとあんな関係のまま人生を終えるなんて嫌だ…っ。


今死ぬわけにはいかない…。


「でしょ?じゃあ羽毛布団、ボクにお願いした方がいいんじゃない?」


「……羽毛布団をください」


悔しい─。


結局コイツの思う壺だ。


コイツのシナリオ通りに動いてしまってる。


「じゃあ交換条件ね。スマホ出して。没収するから」


…やっぱり。


「…スマホは持ってない」


なんとかやり過ごさなきゃ…。


スマホを奪われたら終わりだ。


「真由から教わらなかったか?嘘をつくなって」

 

〝嘘なんかついちゃって。悪い子ねぇ。さすがあの女の娘ね!〟


あたしの嘘がバレたとき、叔母はあたしを徹底的に殴った。 


ううん。


嘘をついてなくても、嘘だって決めつけてあたしを殴った。
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