世界が終わるとき、そこに愛はありますか
お姉ちゃんにありがとうを伝える間もなく突然会えなくなった。


遺体が無く、死亡したことにもなってないから葬儀もできなかった。


もう助けてくれる人はいないんだ、という不安と寂しさだけが残った。


「…お姉ちゃんには…頼れる人がいたのかな…」


あたしはお姉ちゃんを頼っていた。


でもお姉ちゃんは?


「雪花ちゃん…だっけ?安心しな。

茉莉愛はずっと楽しそうだった。

よくキミの話もしてたし、同僚との仲も悪くはなかった。

店長や社長からも気に入られてた。

俺が知ってる茉莉愛は、ずっと輝いてたよ」


助手席に座る金髪の男がミラー越しに微笑みかけてくれた。


「…そっか…。…二人は、お姉ちゃんとどういう関係なんですか?」


深景さんも金髪の彼も、話を聞く限りお姉ちゃんと親しそうだ。
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