世界が終わるとき、そこに愛はありますか
美人な顔立ちがそっくりだ。


…深景さんってやっぱり美人な知り合いが多いんだな……。


あたしなんて尚更…。


「今、こいつと話してんだ。邪魔するな」


「〝こいつ〟?あぁ…藤堂ナントカちゃんだっけ?あの女の妹の」


キツイ目でギロリとあたしを睨み付けてくる。


「……そんなにお姉ちゃんのことが嫌いなんだ」


あたしが妹だからって、あからさまに嫌な顔して…。


「嫌いに決まってんじゃん。あたしの太客を何人も寝盗りやがったんだから」


お姉ちゃんが、寝とった?


「そんなわけない。お姉ちゃんはそんなことしない」


この人にだけは屈しちゃいけない。


何となくそう思った。


「アンタに何がわかんの?あの女はそういう女なのよ。業界じゃ有名な話よ。あの女は枕しかできないって」
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