世界が終わるとき、そこに愛はありますか
特に金髪の彼。


お姉ちゃんを源氏名じゃなく本名で呼んでいた。


「俺はただのSnow Sky常連客。涼(りょう)って呼んでもらっていいよ。んでコイツは…」


金髪の彼…涼はそこで言葉を切った。


「Snow Sky のバックについてる組の若頭」


深景さんはピクリとも表情を動かさずに言う。


…若頭…って…。


組長の次に偉い人だよね。


まだ20代にしか見えないのに、その若さで若頭?


オーラからも感じとれるけど、きっと相当仕事ができる人なんだろうな。


「まっ、さっきのお前の立場的には二次団体の会長って感じだけどな」


「余計な事を言うな」


深景さんが助手席のシートを蹴ると、涼はシュンとして口を尖らせる。


表情がコロコロ変わるところがあたしとは正反対だ。
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