世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「そんなことより、怪我は?」


そういやあの時、深景さん…あたしにタックルしてきたんだっけ。


「全然平気だよ」


あの時は痛みも感じないぐらいカッとなってたから、ホントになんともない。


それに、ちゃんとあたしの背中と頭を腕で庇ってくれてたから痛みなんて本当になかった。


咄嗟にあんな対応ができるなんて、やっぱりすごいんだな…。


「…怪我がないならそれでいい。それと、封筒の中の資料見たんだろ」


横目だったけど、ガン見されている気分だ。


鋭い眼差しが真っ直ぐ飛んでくる。


「何のこと?」


「入れた時と、はみ出てる角の角度が変わってる。見たんだろ」


嘘…。


そんなことでバレちゃうの…?
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