世界が終わるとき、そこに愛はありますか
Yuka; at the age of 12;next morning
その晩は一睡もできなかった。
それなのに、残酷なほどに普通の朝がやって来るんだ。
ずっとスマホを握りしめていたせいで手のひらが痛い。
「お姉ちゃん…」
一晩中繋がらなかった電話に、もう期待することはできないけれど、それでも…。
それでも、もしかしたら…と淡い期待を抱いてしまう。
何度発信ボタンを押しただろう。
何度期待が裏切られただろう。
それでも電話をかけることをやめられない。
「…大丈夫」
お姉ちゃんはまだ生きてる。
お姉ちゃんが死ぬわけない。
殺されるわけない。
…でも。
お姉ちゃんはキャバ嬢だ。
危険な付き合いがないとは言い切れない。
それなのに、残酷なほどに普通の朝がやって来るんだ。
ずっとスマホを握りしめていたせいで手のひらが痛い。
「お姉ちゃん…」
一晩中繋がらなかった電話に、もう期待することはできないけれど、それでも…。
それでも、もしかしたら…と淡い期待を抱いてしまう。
何度発信ボタンを押しただろう。
何度期待が裏切られただろう。
それでも電話をかけることをやめられない。
「…大丈夫」
お姉ちゃんはまだ生きてる。
お姉ちゃんが死ぬわけない。
殺されるわけない。
…でも。
お姉ちゃんはキャバ嬢だ。
危険な付き合いがないとは言い切れない。