世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「いい加減にしろよ、お前」


ミラーに反射して深景さんの鋭い視線があたしに突き刺さる。


「なんでそんなに怒られなきゃいけないの?あたしは、深景さんに何かあって、どこかで倒れでもしてたら困るから探しに行ったんだよ」


「俺、お前にそんなこと頼んだか?何かあったら俺を探しに来いっつったか?」


徐々に口調が荒くなっていく。


運転も心なしか荒くなってるように思える。


「頼まれてないけど─」


「だったら余計なことをするな」


余計なこと…?


あたしが探しに行ったことは、余計なことなの?


心配でたまらなくなって探しに行ったのに?


深景さんの無事を確認したくて、探し回ったのに?
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