世界が終わるとき、そこに愛はありますか
△△区の港付近の倉庫。


どこで聞いんだっけ…この響き。


深景さんの口から聞いたはずなのに、思い出せない。


昨日のことや、さっきのことが邪魔をしてくる。


一旦、頭をリセットしよう。


深景さんのことは一旦忘れよう。


心を落ち着けて、冷静に考えればすぐに思い出せるはずなんだ。


「ふぅ…」


落ち着こう。


頭に血が上った状態で考えたって仕方ない。


「…ふぅ」


△△区の港付近の倉庫。


この響きは深景さんの口から出てきた。


そう…だ。


お姉ちゃんが最後に目撃された場所だ…。


たしかそうだったはず。


港付近の倉庫に向かった姉がその先目撃されてないのなら、そこで何かがあったと考えるのが自然。


お姉ちゃんと唯さん…。


もしかして…同じ現場で殺された…?


だとしたら…犯人は同一人物…。
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