世界が終わるとき、そこに愛はありますか
それに…この推理はあくまで推理。


別の可能性だってある。


焦りは禁物。


落ち着いて考えなきゃ。


「…だめだ」 


今の推理以外の推理が思いつかない。


頭の中で、ストーカーが犯人なんだって固定されてしまっている。


でも、その推理がどれよりも筋が通ってるのも事実。


「あと一歩なのに…」


ストーカーさえ分かれば、復讐できるのに…。


あたし一人の力じゃストーカーを見つけることができない。


こんなとき、頼れるのは…。


「…深景さん…か」


もうあんな男に頼りたくない。


人を弄んで楽しむ悪趣味な男のことなんて…っ。


あの男はいったい何がしたかったんだろう。


考えたくもないのに、深景さんの残像が頭から離れない。
< 437 / 490 >

この作品をシェア

pagetop