世界が終わるとき、そこに愛はありますか
全部、視線はカメラ以外のどこか─。


ツーショットの写真も1枚もない…。


全身から嫌な汗が吹き出てくる。


心臓がバクバク暴れ、目の前がチカチカする。


まさか……。


まさか涼が…。


嘘だ。


これは何かの間違いだ。


何かあたしが勘違いしてるんだ。


「ちょ、ちょっとトイレ借りていい?」


「いいよ。リビング出てすぐの左手側の扉」


「あ、ありがと」


トイレに駆け込み、鍵をかける。


心臓が今までになく暴れている。


あの写真は、どう見ても盗撮だった。


涼が大量の盗撮写真を持っている。


これが意味することはたった1つしかない。


「涼……」


ストーカーは涼だったんだ…。
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