世界が終わるとき、そこに愛はありますか

** 

どれくらいボーッとしていただろう。


睡眠薬がかなり効いてきた気がする。


「ねぇ…もう1つ…。浅香さんを犯人だって疑わせた理由は…?」


ダメだ…意識が遠退いていく。


寝たら命はない。


だけど……。


「そろそろ、寝そうだね」


「教え…て……」


あぁ…目が開かない。


視界が暗くなっていく。


「それはね……から疑…の目を…そら……かっ…から…よ」


聞こえない…なぁ…。


もう…涼の声も……聞こえないや…。


〝お前は幸せになっていいんだよ!!!そんな簡単なことがなんでわかんねぇんだよ…っ〟


最後に聞こえてきたのは、聞こえるはずもない声だった──。
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