世界が終わるとき、そこに愛はありますか
浅香さんが躊躇なくロッジの鉄扉を開ける。
数日前に彼と来たときと何も変わってない。
「俺から離れんなよ」
「……カッコつけないで」
「あ?」
そういうセリフを言っていいのは…。
言ってていいのは…っ。
「…はぁ」
なんで、彼の顔がチラつくんだろう。
あんな最低な男…こっちから願い下げなのに。
「入るぞ」
「うん」
一番奥の部屋。
母親が縛りつけられていた部屋。
その鉄扉を浅香さんが勢いよく開けた。
右手に銃を構えて、あたしを庇いながら。
浅香さんの肩越しに、彼は立っていた。
窓辺に佇み、見えもしない大晦日の空を見上げて。
そして、丸腰の深景さんの前には銃口をこちらに向けるザキさん。
数日前に彼と来たときと何も変わってない。
「俺から離れんなよ」
「……カッコつけないで」
「あ?」
そういうセリフを言っていいのは…。
言ってていいのは…っ。
「…はぁ」
なんで、彼の顔がチラつくんだろう。
あんな最低な男…こっちから願い下げなのに。
「入るぞ」
「うん」
一番奥の部屋。
母親が縛りつけられていた部屋。
その鉄扉を浅香さんが勢いよく開けた。
右手に銃を構えて、あたしを庇いながら。
浅香さんの肩越しに、彼は立っていた。
窓辺に佇み、見えもしない大晦日の空を見上げて。
そして、丸腰の深景さんの前には銃口をこちらに向けるザキさん。