世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「部下を盾にするとは、いいご身分だな」


部屋の端と端で互いに銃口を向け合う二人。


深景さんと視線が錯綜する。


─カチャ…


あたしも、浅香さんの隣に立って銃を構える。


銃口は深景さんへ向けて─。


深景さんは、ただジッとこっちを見るだけ。


何も言わないし、ちっとも動かない。


「ザキさん、銃を下ろして」


もうあたしの邪魔はさせない。


今度の今度こそ、復讐をやり遂げる、。


「俺は五十嵐さんを守るために付いてきたんです。相手が誰であろうと─」


「ザキ、銃を下ろせ」


「下ろしません。五十嵐さんは俺の恩人っすから」  


深景さんは…死を覚悟していて、ザキさんはそれを悟っているのかもしれない。
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