世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「命令だ、ザキ。銃を下ろせ」


「下ろしません。絶対に」


ザキさんが鋭い視線であたしを見つめる。


「…あたしは、お姉ちゃんを殺した深景さんが許せない」


自分の利益のためだけにお姉ちゃんを…っ。


お姉ちゃんは、知りたくて知ったわけじゃないのに。


「楽しかった?満足した?あたしを弄んだご気分はいかが?」


「気分?楽しかったよ。手のひらの上で転がり続けるお前を見てて面白かった」


……っ。


「なんであたしを騙したの?わざわざあたしに近づく必要なんてなかったよね」


陰からあたしを監視してればよかったのに。


あたしに近づいてくるから、こんなことになったんだ。
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