世界が終わるとき、そこに愛はありますか
正確には、知るのが怖い、かな。


せっかく決めた覚悟が揺らぎそうで。


ホントは、いつからあたしに本気だったのかも聞きたいし、クリスマスの日の車内の涙は何だったのかとか、いろいろ聞きたい。
 

でも、知ってしまったら引き金を引けなくなってしまう。


だから聞きたくないんだ。


「あの時、唯と接触したがってたお前を唯から遠ざけたかったんだ。

だから唯を容疑者に含んで警戒させるつもりだった。

けど、思いの外、疑いの目が強く唯に向いたから、唯を守るために訂正しようとした。

けどまぁ、上手くいかずあぁなったってだけだ。

これで満足か?」


「…まぁね」


これで終わりだ。


もう、終わりなんだ。


長い長い復讐劇が、今夜、今年と共に幕を閉じる。
< 486 / 490 >

この作品をシェア

pagetop