世界が終わるとき、そこに愛はありますか
─プツ…


その時、ずっと鳴り響いていた呼び出し音がようやく途切れたんだ。


「お姉ちゃん!?もしもし!?」


『もしもーし』


電話の向こう側の声は、あたしが待ち望んでいた声とはまるで違っていた。


「…誰?お姉ちゃんは?お姉ちゃんはどこ?」


『あー、アイツの妹?』


あたしの心情とは反対に、電話の向こうにいる男の調子は軽い。


どことなく嫌な予感がする。


「…今お姉ちゃんはどこにいるの?」


『さぁな。バラバラになって海の底か山の中かにいるんじゃねぇの?』


男はそう言ってケタケタと笑う。


意味がわからなかった。


「…何がおかしいの。本当のことを教えて。お姉ちゃんはどこ?」
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