世界が終わるとき、そこに愛はありますか
深景さんの家はだだっ広いリビングと、キッチン、寝室、の1LK。


リビングから玄関に続く廊下のドアを開け放していると、ソファに座っていても玄関の様子は丸見えだ。


深景さん、帰ってきたらビックリするだろうな…。


「名前…雪花ちゃんで合ってる?」


「はい」


あたしの名前を知ってるってことは、お姉ちゃんは本当にあたしの話してくれてたんだな…。


ずっとあたしに愛情を注いでくれていたんだな……。


「莉愛はホントに雪花ちゃんのことが大好きだったんだよ。更衣室で毎日のように雪花ちゃんの話して、お客さんにも雪花ちゃんの話してた」


唯さんはそう懐かしそうに目を細めて言った。


「お姉ちゃん…お店ではどんな感じだったんですか?誰かと不仲だった話とか、トラブル起こした話とか、知らないですか?」
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