キスの予約【短編】
「だ、大丈夫…?」
「…にみえる?」
「いーや…」
「はぁ、こうゆう役ばっか。…で、優雨はなんの用?」
「え?あー彼氏とケンカした!」
「ふーん。ケンカ多いね。」
「うるっさい!つべこべ言わずにっハイ!今日の分のチョコパン!」
「…りょーかい。」
そう言うと同時に、俺は優雨にキスをする。
「………っ」
…まただ。優雨とキスする時はいつも、俺の体すべてが反応する。
「…チョコパンで俺とキスできんの優雨だけだよ。」
「あーだねぇ!葉山を独占してる気分!」
「ぷっ…威張るとこじゃねぇだろ。」
「そぉ?だって、みんなの葉山だよ?なんかVIP扱いされてる気分~」
「ははっ何だそれ。」
俺はまだ、これが恋とよぶということを…これっぽっちも知らなかった。