家に帰ったら、見覚えのないゴスロリ美少女が倒れてたんだが。
 それはそうだ、俺はこれまで一度もサクラを雑に扱ったり、壊したりなんてしたことがない。

 やばいな…バレはしないと思うが…。

 と、クローゼットの方をチラリと見る。

「っ…!!」

 そこには、少しばかり扉を開けてこちらを見るサクラの姿があった。

 すごく不服そうな顔をしている。

 あー…嘘でも、壊されたことにされて悲しいってことか。

「とりあえず、公園にでも行くか!」

「あ、それいいな!行こうぜ」

 そうして、俺は真琴を家から遠ざけることに成功したのだ。
< 19 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop