この物語はフィクションです
背が高くて、手足は長い。
身体は細くて、色はやたらに白い。
ゆらゆらと身体を揺らしながら、ゆっくりと近づいてきて。
ぞろぞろと長い髪の間から、不気味な笑みをのぞかせる。
狂子は、包丁を手にどこまでも追いかけてくる。
――オーソドックスな幽霊って感じ。
「こんな感じだけど、ちゃんと怖くできてるのかな?」
「うん、いいと思う」
休日に凛香の部屋で作業を詰めて、ようやく都市伝説を完成させた私達はハイタッチする。
「凛香、この後どうするの?」
「まずは、SNSに投稿しよう」
「……どうして?」
「狂子を世間に広めるんだよ」
スマホを手にした凛香が、SNSを開いてこちらに見せる。
「そのアカウント、どうしたの?」
「先に準備しといたんだよ」
登録してあった捨て垢を使って狂子の話を広めよう、という作戦らしい。
身体は細くて、色はやたらに白い。
ゆらゆらと身体を揺らしながら、ゆっくりと近づいてきて。
ぞろぞろと長い髪の間から、不気味な笑みをのぞかせる。
狂子は、包丁を手にどこまでも追いかけてくる。
――オーソドックスな幽霊って感じ。
「こんな感じだけど、ちゃんと怖くできてるのかな?」
「うん、いいと思う」
休日に凛香の部屋で作業を詰めて、ようやく都市伝説を完成させた私達はハイタッチする。
「凛香、この後どうするの?」
「まずは、SNSに投稿しよう」
「……どうして?」
「狂子を世間に広めるんだよ」
スマホを手にした凛香が、SNSを開いてこちらに見せる。
「そのアカウント、どうしたの?」
「先に準備しといたんだよ」
登録してあった捨て垢を使って狂子の話を広めよう、という作戦らしい。