きみに ひとめぼれ

図書室はいつものように静かだった。

だけど、いつもの席に、勝見君はいない。

私はその席にそっと腰を下ろした。

机に突っ伏すと、机の匂いが鼻をくすぐった。



__勝見君。



 心の中で彼の名前を呼んだ。

< 103 / 166 >

この作品をシェア

pagetop