きみに ひとめぼれ
僕とあいつと、坂井さん


突然すみません、園田です。



どうしてお前がこんなところに、ほんとに突然出てくるのかって?

この話の中で、お前の名前は10回も出てきてないくらい存在感薄かったぞって?

広瀬や本田よりも名前の登場回数少ないって?


……うん、そうなんだけど。

いや、それは言いすぎでしょ。

どちらにしろ、僕がいないと、この話終わらないんですよ。

別に人の恋愛の後押しをするために登場したわけではないです。

そんなキャラでもないし。

僕は最後まで目立たず、影薄く脇役のままでよかったんです。

たまに繋ぎ役というか、友人Aとして物語のヘルプぐらいの感じが僕には似合っているんです。

ちょっと名前を借りるね、ぐらいがちょうどいいんです。

でも僕だって一人の人間なので、登場した以上、僕にも物語があるわけで……。



まあとりあえず、僕の話も聞いてくださいよ。


< 112 / 166 >

この作品をシェア

pagetop