君のとなりで恋をします。─下─
桜河の気持ちから目を背けることで、誰に遠慮することも無く、ただ真っ直ぐ彼女に想いを伝えてこれたんだ。
…卑怯な自分に、心底軽蔑する。
「そっか…。
…でも、俺も香純を諦めるつもりは無い。」
あれだけ散々傷つけておいて、勝手だと自分でも思う。
たとえ彼女に嫌われていたとしても…
それでも…
そう簡単に、この想いを消すことなんて出来ないから。
「お前の気持ちなんてどうでもいいんだよ。
……ただ、もしまたあいつに何かあったら、俺はお前を許さねぇから。」
そう言い残して、桜河は再び保健室へと戻って行った。