君のとなりで恋をします。─下─
居場所
「…おい、本当に行く気か?」
心配そうに言う桜河に、私は精一杯の笑顔で笑ってみせる。
「うん!もう体調もバッチリだよ!」
「今日くらい休めばいいだろ?」
「大丈夫だって!
それに、大会も近いしさ…」
私を部活に行かせたくない心配性の桜河は、私の言葉に不満そうな顔を見せる。
朝、掲示板の一件で倒れた私は、約2時間ほど意識がなかったらしい。
養護教諭の先生によると、過度なストレスと貧血が原因。
早退のために両親を呼ばれる寸前だった私は、必死にそれを拒んだ。