君のとなりで恋をします。─下─
「…別に、辞めろとまでは言ってねぇけど…」
そう小さな声で言うのは、先程まで私を責め立てていた先輩。
そんな彼に、私はもう一度首を横に振る。
「…いいえ。
チームの輪を乱してしまって、本当にすみませんでした。
…大会、頑張ってください。応援してます。」
私はもう一度深く頭を下げると、体育館の出口に向かう。
「香純ちゃん!!」
「成宮!待ってよ!!」
私を引き止めるキャプテンとまっつんの声が聞こえたけど、振り向かなかった。
振り向いたら、決意が揺らいでしまいそうだったから。
もうマネージャーという立場ではいられないけど、チームの勝利を心から願ってます。