君のとなりで恋をします。─下─
「なぁ、香純!
サッカー部のマネージャーやる気ねぇ?」
「え…?」
サッカー部の…?
「先輩たちが引退してから、マネージャーが一人もいねぇんだよ。
香純、男バスでは敏腕マネージャーだったって聞いたことあるし!」
「何かあっても俺が絶対守るから!」と自信満々で言う葵斗。
うーん…気持ちは嬉しいけど…
「ごめんね、葵斗。
もうマネージャーとか、やる気ないんだ。」
私の言葉に、「そっか。」とわかりやすく落ち込む葵斗。
なんか…悪いことしちゃったなと思っていると、私の隣で桜河がニヤリと笑う。
「マネージャーが嫌なら、選手やれば?
────…水泳部で。」
はー…こいつはほんとに……
「…ぶっ……
香純が水泳選手!?w」
桜河の発言に吹き出す葵斗を、私は軽く睨んでやる。
「…バカにしてんの?
私がカナヅチなの知ってるくせに。」
「あー。…バレた?」
むくれる私に、桜河はイタズラっぽく笑う。