君のとなりで恋をします。─下─







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放課後、部活を終えた私と咲花は2人で肩を並べて歩く。









「香純、そんなに落ち込まないで。…ね?」






「無理だよー…」









再スタートを決意した家庭部での活動初日、今日は3人グループに別れてのマドレーヌ作りだったのだけど…









「まさかあの二人と同じグループになっちゃうなんてね…」









ボソリとそう呟いた咲花。





…そうなのだ。

今日私と同じグループになったのは、同級生の女の子二人。


そのうちの一人は柊吾に片思い中で、もう一人は市原哲平の大ファンだという子。


あの騒動以降、二人にとって私はとても不快な存在で、今日の作業中も一度も口を聞きてもらえなかった。




ほんとに、なんというミラクル…









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