君のとなりで恋をします。─下─
困惑
できるだけ街灯の多い道を通って、この町では貴重なコンビニエンスストアに向かう。
もう12月ということもあり、 外はコートなしでは歩けない。
なぜこんなに寒い夜道を一人で歩いているのかというと…
もうすぐ楽しい冬休み。
だけどその前に乗り越えなければならないのが、もちろん期末テスト。
テストを1週間後に控え、いつもの事ながら私は大ピンチだった。
そこでダメもとで桜河に「勉強教えて」とメッセージを送ってみたけど、答えはもちろん「めんどくせぇ」の一言。
それでも、このピンチを1人で脱することは出来ないと判断した私は、半ば強引に「8時に部屋に行くから」と送信した。
今更桜河に遠慮なんてしないけど…
楽しい冬休みのためには、桜河に賄賂を一つや二つ与えたって構わない。
私は桜河の部屋に行く前に、あいつの好きな食べ物を買い占めてやろうと思い家を出た。
そんなこんなで、今に至る。