君のとなりで恋をします。─下─
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コンビニでお互いの買い物を終えて、我が家への道を歩く。
付き合ってた頃はこの道を、手を繋いで歩いてた。
だけど今は、お互い一歩離れて歩く。
この距離がもどかしくて、少し悲しい。
「何か、香純の袋大きくない?」
「ん?…あぁ。
いっぱい買っちゃったからね。」
お菓子とジュースと肉まんと…
コンビニであんなにもお金を使ったの初めてかも…
「重くない?俺が持とうか?」
「大丈夫だよ。
軽いものしか入ってないし。」
「そっか。」
こんな些細な気遣いとか、当たり前のように車道側を歩くところとか…
思えば、昔から誰よりも私を〝女の子〟として扱ってくれるのは柊吾だった。
女の子扱いされ慣れない私は、その度にときめいてたな…。
だけど今は、その優しさが少し寂しかった。