君のとなりで恋をします。─下─
「そんな、滅相もない!
大変嬉しゅうございますぅ!」
「うん、よろしい。」
わざとらしい態度でそう言う葵斗に、私たちは笑った。
正直、桜河や咲花とクラスが離れた不安は大きいけど…
でも、隣のクラスだもんね。
会おうと思えばいつでも会える。
それに、葵斗だっているし…
あの噂も、時間と共に忘れ去られつつある。
…だから大丈夫。
私は心の中で自分にそう言い聞かせる。
「…香純。」
背後から聞こえたその声に振り返ると、そこには柊吾とまっつんがいて…