君のとなりで恋をします。─下─
「仕方ない。
私も咲花と遊びたかったけど…
…今日は咲花のこと、葵斗に譲るよ。」
「…え、まじで!?」
「今度、ジュース奢りね。
大事な大事な咲花との放課後デートの権利を譲ってあげるんだから。」
「さっすが香純!!
俺、咲花のこと超楽しませてくるから!」
嬉しそうにピョンピョンと飛び跳ねる葵斗に、私も思わず笑みがこぼれる。
好きな人と一緒にいる時間って、ただそれだけで幸せだよね。
私も本当は咲花と遊びたいけど…
今日は適当に理由つけて先に帰ろう。
帰り道にコンビニでお菓子を買って、家でアニメでも見ようかな…
いや、たまには店番の手伝いでもするか…
1人で過ごす長い放課後について考えていると、前方から声をかけられる。