君のとなりで恋をします。─下─
「だから、帰ってきてくれないか?
今の現状変えられるの、成宮しかいねーんだよ。」
まっつんは、もう一度深々と頭を下げる。
「…無理だよ。
私がバスケ部に戻ったら、きっと現状が悪化するだけだと思う…」
きっとまだ私のことを許していない部員も多くいるはず。
それに、柊吾と私が同じ部内にいる時点で、皆に気を使わせてしまうのは確実だ。
「どうしてもダメ…?」
寂しそうにそう尋ねるまっつんに、私は迷いなく頷いた。
「うん。ごめんね。
でも…バスケ部のことは応援してるから。」
みんなは、私の大事な仲間だから…
サポートはもう出来ないけど、陰ながら応援してる。
わかりやすく落ち込むまっつんに手を振り、私はその場を後にした。