君のとなりで恋をします。─下─
片思い
3年生になってしばらくすると、同じクラスの友達も増えた。
正直あの騒動があって以降、私自身も周りに白い目を向けられている自覚はあったけど…
こんな私にも話しかけてくれる子は結構多くて、新しいクラスでの日常もそこそこ心地よい。
「…うっす。」
友達との移動教室中、気だるそうな声とともに私の頭には軽い衝撃が走る。
「おー…うっす。」
声の主の方を振り返り見上げると、そこにはノートを片手に口角を上げる桜河がいて…
こいつ、ノートで人の頭を殴りやがったな?
仕返しに私も、肘で奴の脇腹を軽く突く。