君のとなりで恋をします。─下─
あ…どうしよう。泣きそう…
だめだ…
今泣くのは、卑怯だ。
「……桜ちゃん、これからも幼馴染みとして仲良くしてくれる?」
「…あぁ。」
「ありがとう。
…じゃあ、部活頑張ってね!」
震える声で、無理矢理会話を終わらせる。
そして涙が溢れてしまう前に、私は急いで教室を飛び出た。
カバンを持って、3年生のフロアを駆け抜ける。
頬を伝う涙を必死に拭った。
どうしよう、これから…
どうやって接したらいいんだろう…
───────ドンっ
ひたすら廊下を走って、階段前の角に差し掛かった時…
誰かと肩がぶつかった。