君のとなりで恋をします。─下─
「…どうしよう。
私、咲花がいないと生きていけない…」
昔から、いつも当たり前のように私の親友でいてくれた。
これからもずっとずっと親友でいて、些細なことで笑い合いたいのに…
「───…それをそのまま、咲花に伝えれば良いんじゃない?」
その言葉に顔を上げて横を見ると、柊吾はすごく優しい表情で笑っていた。
「素直に香純の気持ちを伝えれば、きっと咲花も受け止めてくれるよ。」
「…でも、もしかしたらもう嫌われてるかも…」
そんな風にまたうなだれる私に、柊吾は再度笑った。
「それなら大丈夫だよ。
俺、昨日の朝咲花と同じバスに乗ったんだけど…
〝香純は怒ってなかったか〟って聞かれた。」
「え…?」
「〝怒ってないよ〟って伝えたら、安心したような顔してたよ。」
「咲花が香純を嫌うとか有り得ないよ。」と笑う柊吾に、心底安心して…
私も満面の笑みを彼に返した。