君のとなりで恋をします。─下─
「ありがとう、柊吾。なんか元気出た!
頑張って咲花と話してみる。」
「うん。頑張れ。」
やっぱり柊吾はすごいや。
さっきまであんなにも悩んでいたのに、今はもうこんなにスッキリしてる。
この柊吾の特有の包容力に、いつも救われてたんだよな。
だから私も、少しでも柊吾の支えになりたいと思ってる。
……今は〝幼馴染み〟として。
「…柊吾は?」
「ん?」
「最近ないの?…悩みとか。」
会話の流れで、それとなく聞いてみた。
私の中で、この間のまっつんの話がずっと引っかかっていたから。
部内の雰囲気が最悪だというバスケ部。
その原因が、柊吾と桃奈さん。
チームを引っ張るキャプテンとしても、桃奈さんの親戚という立場としても…
きっと今の状況は苦しいはず。