君のとなりで恋をします。─下─
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
私たちは2人で地元の公園までやってきた。
この町では数少ない公園。
だけど今はもう遊具なんてほとんど無くて、子供たちもこの公園には滅多に遊びに来ない。
私たちは自動販売機で飲み物を1つずつ買って、ブランコに腰掛けていた。
キィ…キィ…という鉄の擦れる音だけが、静かな公園に響く。
ここにたどり着くまでの間も、私たちの間には会話なんてなくて…
あれ…?
私はてっきり仲直りする流れなんだと思っていたけど…
もしかして違う!?
私も何か話がしたいけど…
咲花が何故怒っているのか分からない以上、どう話を切り出していいかわからない。
ど、どうしよう…。
〝元気だった?〟とか…?
いや、たかが3日話さなかったくらいで…
頭を悩ます私の横で、この長い長い沈黙を破ったのは咲花だった。