君のとなりで恋をします。─下─
「ねぇ、香純。
……桜ちゃんのこと、どう思ってる?」
「えぇ!?」
唐突すぎる彼女の問いかけに、私は思わず大きな声を上げてしまう。
「…な、なんで桜河…?」
もしかして、この数日間咲花に避けられたのは、桜河が関係してる?
…だから、桜河はこの話をはぐらかしてたの?
「…いいから、答えて。」
真剣にこちらを見つめる咲花の瞳。
彼女の問いかけに私がまず思い出したのは、あの夜の桜河からの告白だった。
────『……好きだ。』
少し掠れた声や、抱きしめられた時の温もり。
私の肩を抱く桜河の手は、すごく力強くて…