君のとなりで恋をします。─下─
…いやいや、なんで今こんなことを思い出してんの!?
「…お、桜河は……
大切な幼馴染みだよ。…ずっと。」
いつも当たり前のようにそばに居た、家族のような存在。
それはきっと、何年経っても変わらないって…
……そう思ってた。
「…ふーん。そっか。
──────…じゃあ、私が桜ちゃんのこと貰っちゃってもいい?」
「…え?」
「私、桜ちゃんのことが好きなの。」
ただじっとこちらを見据える咲花の表情からは、何も読み取れない。
…だけど、それが咲花の本心なのだということだけは何故かわかった。
…咲花が、桜河を……?
そんなの、今まで全く知らなかった。
もし咲花が桜河に告白して、桜河がOKしたら?
今みたいにそばに居ることが、当たり前じゃなくなるのかな…