君のとなりで恋をします。─下─
…〝嫌だ〟って、心のどこかで思ってしまった。
咲花のことも大好きなのに…
咲花の恋を全力で応援したいのに…
〝桜河を取られたくない。〟
必死で並べた綺麗事の中で、その感情が見え隠れする。
執着…?独占欲…?
それとも、恋愛感情?
自分でも今、桜河に対するこの気持ちが何なのかよくわからない。
でも……
「…もしこれが恋愛感情だったとして……
…そんな簡単には認められないよ。」
「どうして…?」
「だって私…柊吾のことも、たぶんまだ完全に忘れられてないの。
それに……」
それに…