君のとなりで恋をします。─下─











「…桜河に話があるの。だから待ってた。」







「話…?」







「うん、そう。

前に告白してくれたでしょ?その返事。」











私の言葉に、桜河の顔が一瞬強ばった。

そしてしばらく黙り込んで…








「何だよ、今更。

…言っとくけど、1回振られたくらいじゃ諦めねぇから。」







なんで振られる前提なんだろう?


そっぽを向きながらそう言った桜河が、何だか少し可笑しかった。











「いいから、聞いて。

私、今からすっごい勝手なこと言うから。」






「なんだよ、勝手なことって。」













小さく笑う桜河に、私も笑い返す。



でもごめんね。

私、今本当に勝手なことを考えてる。











< 217 / 495 >

この作品をシェア

pagetop