君のとなりで恋をします。─下─
「…桜河に話があるの。だから待ってた。」
「話…?」
「うん、そう。
前に告白してくれたでしょ?その返事。」
私の言葉に、桜河の顔が一瞬強ばった。
そしてしばらく黙り込んで…
「何だよ、今更。
…言っとくけど、1回振られたくらいじゃ諦めねぇから。」
なんで振られる前提なんだろう?
そっぽを向きながらそう言った桜河が、何だか少し可笑しかった。
「いいから、聞いて。
私、今からすっごい勝手なこと言うから。」
「なんだよ、勝手なことって。」
小さく笑う桜河に、私も笑い返す。
でもごめんね。
私、今本当に勝手なことを考えてる。