君のとなりで恋をします。─下─
「…でも、今は私が咲花に寄り添ってあげなきゃダメな気がする!」
咲花が困ってたり悩んでたりするなら、私がそばで支えてあげたい。
いつも咲花が私にしてくれているみたいに…
「…ということで、桜河様!」
「何だよ?」
「今日の夜、お部屋にお伺いしてもよろしいでしょうか。
……勉強教えてください。」
あのめんどくさがり屋の桜河が、珍しく勉強を教えてくれる気になっているんだ。
葵斗の勉強と二度手間になるし、夜の自由な時間を奪ってしまうのは本当に申し訳ないけど…
でも、この機会を逃すわけにはいかない!
「お願いします!」
90度に腰を曲げてお願いすると、桜河は小さくため息をついて…
「…8時には来いよ。」
半分呆れたように笑ったのだった。