君のとなりで恋をします。─下─
やっぱり…告白からあれだけ避けられていたってことは、フラれるんだよな…たぶん。
うわー…辛すぎ。
1回フラれたくらいで諦められるかな、俺。
いや、でも…あんまりしつこく付き纏ったら、咲花に嫌われるんじゃ……?
てゆーか、ストーカーの定義ってなんだ?
どこまでやったらストーカーになるんだ?
他のクラスメイト達はみんなもう、それぞれ部活やら自習室やらに移動していて…
誰もいなくなった静かな教室でそんなくだらないことを考える。
しばらくそうしていると、小さな足音が確かにこちらに近づいてきて…
そしてガラガラと音を立てながら、教室のドアがゆっくりと開かれる。
遠慮気味にそこに立つのは、もちろん咲花。
「久しぶりだね、葵ちゃん。」
久しぶりに見たその彼女の笑顔に、何故だか涙が出そうになった。